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2007年4月 3日 (火)

アメリカ視察 ④

I-nacのアメリカ研修は現地の大学で活動することと、自然豊かなアリゾナやユタで日本とは比較にならないほど雄大な大自然を肌で感じることも、目的のひとつになっている。

りお太郎としては、日本では絶対に見られないようなアメリカ独特の自然に触れてほしいと思うし、そのためにも日本とは違った自然環境の山を、研修の中で登ることを取り入れたいと考えるのである。今回の視察では、ユタ州南部にある山に目をつけた。その山の名はMollies Nippleで、日本語に直訳すると“モリーさんのchikubi”という冗談みたいな名前だ。りお太郎がこの山に興味を持ったのは、決してこの名前に惹かれたからでは無いことは言っておこう。

Dscn7240モリー山に関することは、アメリカの登山専門のガイドブックや地図にさえ載っていない。まさに、知る人ぞ知る秘境の山なのだ。りお太郎は、アリゾナ州北部とユタ州南部のことはかなり詳しいつもりだが、今回あらためて、このエリアの中にあるすべての山をしらみつぶしに調べたのだった。その中で、砂漠の真ん中に聳えているすごく尖った単独峰の写真と出会った。その山がモリー山だったわけで、登山記録などは極めて少なく、しかも頂上は大きな砂岩の一枚岩があったりして、登頂するには5級以上のクライミング技術を必要とするというのだ。この山は死火山が侵食された後に残った残骸のようなもので、山全体が岩で形成されている。その山名は、近隣を最初に開拓したランチャー(牛飼い)によって命名されたらしいということだった。あらゆる面で、りお太郎の登攀意欲を掻き立てる魅力のある山だった。

Dscn7238Dscn7232りお太郎のシボレーHHRは4WDではなかったため、悪路の砂漠の中の登山口までちょっと苦労を強いられたが、なんとかモリー山を望める場所までたどり着くことができた。そこには不思議な形の奇岩が点在し、このエリアが大きな火山活動によってかたち作られたことがうかがえた。低い潅木の中をひたすら歩き、モリー山に向かったが、道が砂に覆われているのですごく疲れる。まるで砂浜を歩いているようなもので、おまけに日差しも浜辺にいるかのように強かった。それでも、りお太郎は久しぶりの単独登山を楽しむ余裕があった。ここに仕事で来ていることを忘れてしまうほどだ。

Dscn7224Dscn7225Dscn7229モリー山の最後の登りはエキサイティングだった。道などはないから、自分で行けそうなルートを選び、よじ登るだけだ。浮き石が多く、とにかく急登なので体力を消耗する。りお太郎はビーフジャーキー(アメリカでの行動食の定番)で補給しながら、頂上直下の核心部に到達した。最後はホントにクライミングで、絶対に落ちることができない岩場を、高度感に対する恐怖を押し殺して登った。下見で来ているりお太郎は、ロープを使ったり安全を確保するための支点になり得るポイントを探したのだが、この山の岩はとにかくもろすぎた。手で触るだけで剥がれ落ちてしまうような岩に、支点をつくれる場所などはなかった。なんにしても、頂上からの眺めは最高で、100年以上前の西部開拓時代に生きた男たちやモリーさんのことをちょっと身近に感じることができたのだった。

Dscn7242モリーズ・ニップルはすばらしい山だが、I-nacの研修中に登る山としてはあまりにも危険すぎて、研修地として適切でないという残念な答えが出た。

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コメント

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投稿: takuman | 2007年4月18日 (水) 15時11分

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